SDGs(Sutainable Development Goals)

■SDGsとは
2015年末に期限を迎える「ミレニアム開発目標」(MDGs)に代わり、2016年1月から施行される新たな国際目標「持続可能な開発目標」(SDGs)。
SDGsは序文、政治宣言、SDGs17ゴール(下記)、169ターゲット、実施手段、フォローアップ・レビューで構成されている。途上国の開発目標を中心に定めたMDGsとは異なり、「誰も置き去りにしない(leaving no one left behind)」ことを掲げ、国際社会のあらゆる貧困を2030年までに撲滅することを目標にしたことが最大の特徴である。

SDGs

SDGsロゴイメージ出典(拡大図):国連広報センター

■誰も置き去りにしないことが重視された背景
MDGsでは極度の貧困と飢餓の撲滅など,2015年までに達成すべき8つの目標を掲げ、
これらの目標は経済的な成長により、一定の成果を上げることができた。ただ、必ずしも全員が裕福になり貧困や飢餓から抜け出したのではなく、好景気がもたらすインフレは貧富の差を拡大させ低所得層の生活をさらに悪化させる結果にも繋がった。そして、そのような事態はテロ、難民、環境破壊といった問題を招く要因にもなった。
そのため、2015年の9月25日-27日に国連で開催された「持続可能な開発サミット」では、貧困や格差の是正に向けてSDGsを中核とする「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が全会一致で採択された。

■企業にとってのSDGsへの影響
SDGsが採択されたことは、企業にとっては脅威・機会の両面の影響がある。脅威という点では、政府が目標に基づいて制度が変更になり、新たな対応を求められる可能性があることが挙げられる。一例として「気候変更対策は国別の国策、戦略および計画に盛り込むこと」(提案目標13.2)が記載されており、今後どのような規制があるのか行方を注視しておく必要がある。
また、もう一方の機会に目を向けると新たなビジネスを見出す機会と言える。提案目標を読んでいくとターゲット目標の中には「2020年までに世界の交通事故による死傷者を半減させる」(提案目標3.6)という目標もあり、これなどは今まさに様々な企業が自動運転技術の開発に取り組んでいる段階であり、今後企業が中心となって目標を達成することが期待される。

このようにSDGsを読むと事業に関連する目標が色々と見えてくる。その中で特に関連する高い提案目標は何かを見極め、それに対応する計画を策定することでどのように本業が通じて社会に貢献をすれば良いか明確に出来れば自然と関わり方も見えてくる。

■参考
MDGs(ミレニアム開発目標)
SDGs(持続可能な開発目標)
(文責:千葉)